タイのバンコクに移住して3年目になる50代夫婦です。
私たちは年金受給前で、現在は収入がありません。夫婦共働きで貯めた貯金を取り崩しながら生活しています。
当然、贅沢な海外移住ではなく、目標は「生活の質を落とさず、現役時代より安く暮らすこと」でした。そして今のところ、その目標は達成できていると思います。
現在のバンコク生活には満足していますが、長期的に海外で暮らすのであれば、当然ながら滞在資格(ビザや居住許可など)を確保することが大前提です。せっかく海外移住をしたので、「他の国はどうなのだろう?」と思い、東南アジアを中心にリタイアメントビザについていろいろ調べてみました。
さらに、「家賃などの生活費を抑えながら移住できるアジア以外の国はないか」と考え、ヨーロッパ方面についても調査しました。
ですが、移住について調べていくうちに、あることに気が付きました。
それは、
「一般的な国別在留邦人数」と「リタイア移住で人気の国」は、かなり違うということです。
外務省の「在留邦人数ランキング」はリタイア移住とは別物
まず参考にしたのが、外務省が発表している「海外在留邦人数調査統計」です。
令和7年10月1日時点の統計(PDFの6ページ)では、
- アメリカ
- オーストラリア
- 中国
- カナダ
- タイ
などが上位に並びます。
特にアメリカは圧倒的で、2位以下を大きく引き離しています。
もちろん、このランキング自体は非常に参考になります。
ただ、私たちのように「リタイア後の移住」を考えている人にとっては、少し事情が違います。
この統計には、
- 駐在員
- 留学生
- 現地採用
- 国際結婚
- 永住者
など、さまざまな理由で海外に住んでいる人が含まれています。
一方、リタイア移住では、
- 長期滞在ビザ
- 医療
- 生活費
- 家賃
- 治安
- 老後資金
など、「生活そのもの」が重要になってきます。
残念ながら、「リタイア移住者だけ」を抜き出した公式統計は見つかりませんでした。
そこでChatGPTと相談しながら、「リタイア移住で人気になりやすい国」を考えてみました。
一般的な海外移住人気とリタイア移住人気の違い
| 外務省データ在留邦人数 | リタイア移住人気 |
|---|---|
| アメリカ | タイ |
| オーストラリア | マレーシア |
| 中国 | ポルトガル |
| カナダ | フィリピン |
| タイ | ベトナム |
かなり違いますよね。
なぜここまで違うのか。
それは、一般的な海外移住ランキングでは、前述した通り
- 駐在
- 留学
- 現地採用
など、「働くこと」が前提の移住者が多いためです。
駐在員の方であれば、
- 家賃補助
- 医療保険
- ビザサポート
など会社の支援があるケースも多いと思います。
また、物価が高い国でも、現地採用なら現地給与も高いため成立しやすいでしょう。
ですが、リタイア移住では話がまったく変わってきます。

「憧れの国」と「実際に住める国」は違う
私たちも、もし物価や家賃を気にしなくて良いのであれば、
- 洗練されたニューヨーク
- 気候の良いロサンゼルス
- おしゃれなパリ
- 過ごしやすいゴールドコースト
など、憧れの地域に住んでみたい気持ちはあります。
ですが、現実にはそう簡単ではありません。
物価は非常に高く、さらに最近は円安もあります。
加えて、
- リタイアメントビザがない
- 長期滞在が難しい
- 資産証明が厳しい
- 新規申請が停止している
など、ビザの問題もあります。
「住みたい国」と「現実的に長く住める国」は、
必ずしも一致しません。
当然ですがリタイア移住では、「憧れ」だけでは生活できないのです。
都市別に見る家賃の違いがすごい
物価の高さはかなり深刻です。
例えば、都市別在留邦人数の上位に入る都市の家賃を比較してみます。
ChatGPTに、
「駅徒歩圏・清潔感あり・日本人でも無理なく住める50㎡前後」
という条件で質問したところ、以下のような回答になりました。
| 都市 | 日本人が現実的に住みやすい家賃感覚 | 印象 |
|---|---|---|
| バンコク | 8万~15万円 | 共用施設が豪華 |
| 上海 | 12万~20万円 | 思ったより高い |
| ゴールドコースト | 18万~30万円 | 気候は魅力的だが家賃高め |
| シンガポール | 25万~40万円 | 富裕層向け |
| ロサンゼルス | 30万~50万円 | 日本人にはかなり重い |
| ニューヨーク | 40万~70万円 | 別世界レベル |
正直、私も最初は「本当にそんなに高いの?」と思いました。
その後、自分でもいろいろ調べてみましたが、概ねこのくらいの感覚だと思います。特に上海は、体感的にはこの表より少し高い印象でした。
それにしても、アメリカの都市は本当にすごいです。
日本の年金だけで老後生活を送るのは、無理なようです。

「バンコクは安い」は半分正解で半分違う
ここで私達が移住しているタイのバンコクについてちょっとご紹介します。
タイは「家賃が安い」とよく言われます。
確かに、探せばかなり安い物件もあります。
ですが、私たちが実際に住んで感じるのは、
「日本人が安心して長期生活できる条件」で探すと、そこまで安くはないということです。
例えば、
- 駅近
- 清潔感
- セキュリティ
- 治安
などを考えると、家賃は普通に日本並み、あるいはそれ以上の物件も珍しくありません。
ただし、バンコクの魅力は「安さ」だけではありません。
同じ家賃でも、日本とは設備のレベルがかなり違います。
例えばこの価格(8~15万/月)のコンドミニアムには、
- プール
- ジム
は当然のようにあり、さらに我が家の場合、
- コワーキングルーム
- シミュレーションゴルフ
- フォトスタジオ
- 音楽スタジオ
- スパルーム
まであります。
日本で同じような共用施設付き物件を探すと、かなり高額になると思います。
なので、バンコクは「安い」というより、「同じような金額でより豪華な暮らしができる」という表現の方が近い気がしています。
参考までに、我が家のコンドミニアムについては以下の別記事で紹介しています。

在留邦人ランキングだけでは見えない現実
在留邦人ランキングを見ると、アメリカやオーストラリアなど、日本人が多く暮らす人気国が上位に並びます。
もちろん私たちも、ニューヨークやゴールドコースト、パリのような街で暮らしてみたいという気持ちはあります。
ですが、その多くは駐在員や留学生、現地採用など、「働くこと」や「学ぶ」ことを前提とした移住者です。
私たちのようなリタイア移住では、
- 生活費
- 家賃
- ビザ
- 医療費
- 円安
など、まったく違う視点で国を選ばなければなりません。
そして調べれば調べるほど、
「住んでみたい憧れの国」と、
「現実的に長く暮らせる国」は違う
という現実を強く感じるようになりました。
その結果、私たちがたどり着いたのが東南アジアのタイ移住でした。
もちろん、タイにもデメリットはあります。
ですが、
- 生活費
- ビザ
- 医療
- 日本との距離
- 暮らしやすさ
などを総合的に考えると、私たちにとっては非常にバランスの良い国だったと思っています。
そして今のところ、この選択にはとても満足しています。
まとめ
海外移住先を選ぶとき、もちろん「住んでみたい」という憧れは大切だと思います。私たちもニューヨークやゴールドコースト、パリなど、住めるものなら暮らしてみたいと思う街はいくつもあります。
ただ、資金に余裕がある人は別として、リタイア後に自分たちの資金だけで生活していくのであれば、その国で無理なく暮らし続けられるかどうかを冷静に考えることが大切です。
「日本人が多いから」「人気の都市だから」「憧れの街だから」という理由だけで移住先を決めるのではなく、生活費や家賃、医療、ビザなど、自分たちの条件に照らし合わせて考える必要があります。
憧れだけでは海外移住はできない。でも、現実的な条件の中から自分たちに合った国を探せば、満足できる海外生活は実現できる。
私たちにとって、その答えが今のところタイのバンコクでした。これから海外移住を考える方にも、人気ランキングだけではなく、「自分たちがそこで無理なく暮らしていけるのか」という視点で移住先を選んでほしいと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
タイ移住の様子をブログにしています。よろしければご覧ください。
シンヒロのブログ | ~リタイアメントしてタイ移住をしています~


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