50代中盤の夫婦が、タイに移住しました。移住にはビザが必要で、私達はリタイアメントビザ(就労不可です)を申請しました。タイ語も英語も話せないので、最初の申請(3か月間のビザ発行)は代行業者の方にお願いして、その後の1年間のビザの申請は、バンコクの入国管理局(イミグレーション)で自分達で申請してみました。
今回は、リタイアメントビザの延長申請で必要な書類や申請手順などを書き記してみました。皆さんの参考になれば幸いです。
なお、代行業者の方にお願いした最初の3か月間のビザ申請の状況は以下の通りです。「手続き編」と「申請編」の2部構成です。よろしければご覧ください。
延長申請当日に必要な物(原本及びコピー)
原本
申請用紙(TM7ほか)
1 TM7(王国での一時滞在延長申請)→写真貼付
写真もイミグレーションの地下で撮影できます(100バーツくらい)
2 オーバーステイした場合のペナルティの覚書
3 STM.2(タイ王国における一時滞在許可の諸条件)
4 Statementと書かれた書類
※全てイミグレーションで入手できます
パスポート
パスポートの有効期限は1年以下でも大丈夫ですが、ビザの有効期限はパスポートの有効期限を超えることは出来ないので、1年以上が良いかと思います。
タイ国内の預金通帳
直近2ヶ月間で800,000バーツ(約3,200,000円)以上の預金が必要です。参考までに、次回申請の1年の間は、申請前の2か月は800,000バーツを下回らないことと(前回申請後の2か月も800,000バーツを下回ってはいけなかったと思います)、それ以外でも400,000バーツを下回らないことが条件です。
※1バーツ4円で計算しています
銀行口座の残高証明書
当日、1階の支店で発行可能です。
TM30(外国人の居住報告)
オーナーがオンラインで申請して、データ(画像)で貰ったものをプリントアウトした物です。厳密に言えば原本ではありませんが、そもそも原本が紙ベースではないので・・・。
自宅地図(手書き)
私達は、コンドミニアムのHPの地図に「MAP」という文字と「住所」を手書きしました。
※私達の場合ですが、コンドミニアムの管理事務所のメールアドレスに添付して送付すれば、プリントアウトしてくれるとのことで、メールを送付しました。1枚5バーツでした。
延長申請に必要な書類等のコピー
パスポート関連のコピー
・写真のページ
・今現在有効なビザのページ
・タイ入国日のスタンプのページ
→当日、イミグレーションの1階でも可能ですし、事前のコピーでもOKです。
自宅の賃貸借契約書のコピー
全てのページのコピー(住居登録や権利書のコピーも必要です)。
→こちらも当日、イミグレの1階でコピー可能です。事前が必須ではありませんが、当日コピーの場合は原本を持って来なければいけなくなります。私達は事前にコピーしました。
タイ国内の銀行口座関連
・預金通帳の直近2か月の取引履歴のコピー
・氏名と口座番号のページのコピー
→後述しますが、預金通帳関連は当日のコピーの方が良いです。
全てのコピーに、青のボールペンでパスポートと同様のサインが必要です
手数料
公的手数料 1,900バーツ(約7,600円)
タイ王国政府総合庁舎の入国管理局(イミグレーション)へ
バンコクの入国管理局は、タイ王国政府総合庁舎(チェーンワッタナー)のB棟2階です。
BTSスクンビットラインの「モーチット」もしくはMRTブルーラインの「チャトチャックパーク駅」からタクシーが一番簡単かなと思います。渋滞の程度にもよると思いますが、15~20分で100~150 バーツ(約400~600円)くらいですかね。タクシーの運転手には「チェーンワッタナー」よりも「トーモー」と伝えると理解されやすいようです。タイ語で書いてあるグーグルマップを見せても良いかと思います。バスやバンでも行けますが、自分たちはタクシーを利用しました。
ちなみに私達は、渋滞にはまりました。モーチット駅を8時35分に出て、45分後の9時20分に到着し、179バーツでした。
追記※2023年12月にモノレールのピンクラインが開通して「ガバメント コンプレックス駅(PK12)」が最寄りで無料巡回バスもあるみたいですが、リサーチ不足で詳細は不明です。
なお、本記事内は基本的に一人分の費用です。必要な預金残高の80万バーツ(約3,200,000円)もご夫婦の場合、それぞれに必要となりますので、ご注意ください。
バンコクの入国管理局
▶営業時間:月曜日~金曜日
平日8:30~12:00 / 13:00~16:30(最終受付15:30)
▶住所:Immigration Office (Chaengwattana). The Govenment Complex Commemorating His Majesty , B Building , Floor 2 (South Zone) Chaengwattana Road (Soi 7) , Laksi , Bangkok 10210.
▶地図:入国管理局 (バンコク・イミグレーション) – Google マップ
▶入局管理局webサイト:入国管理局 (immigration.go.th)
延長申請までの流れ
申請用紙(TM7ほか)の入手
当日、入国管理局(イミグレーション)で入手可能です。
イミグレに入ってすぐ右側の「INFORMATION」で「Visa Extension(ビザ延長)」と伝え、今現在有効なビザのページを見せて以下の書類を貰いました。
1 TM7(王国での一時滞在延長申請)→写真貼付
写真もイミグレの地下で撮影できます(100バーツ)
2 オーバーステイした場合のペナルティの覚書
3 STM.2(タイ王国における一時滞在許可の諸条件)
4 Statementと書かれた書類
以上の4種類です。全ての書類はイミグレの「INFORMATION」窓口にありますが、事前にインターネットで入手(4 Statementは見つけられませんでした)も可能です。事前に記載しておけば、当日の時間と手間(15分くらいでしょうか)が若干はぶけると思います。
※TM7は両面の書類なのでご注意ください(片面2枚の提出は駄目だと思います)
ダウンロード – 入国管理課1 |กองบังคับการตรวจこの中のคนเข้าเมือง 1 (immigration.go.th)
この中の「1 TM7」→(ダウンロードの3番)、「2 オーバーステイの覚書」→(ダウンロードの27番)、「3 STM.2」→(ダウンロードの26番)です。4 Statementは見つけられませんでした。あしからず。
※私達は、この「INFORMATION」カウンターで、次に申請の必要がある「90日レポート」の申請用紙もいただいてきました。「ナインティデイズ リポート」で通じました。
申請書の記入
青のボールペンで記入。タイでは正式な書類は青のボールペンで記入します。
事前に書類をダウンロードして記入していくと若干(10~15分でしょうか)の時間短縮になります。
TM7(王国での一時滞在延長申請)→写真貼付
表と裏があります。裏面には写真を貼付します(書類の写真の枠線4㎝×6㎝は大きさが全然違うので無視です)。
オーバーステイした場合のペナルティの覚書
STM.2(タイ王国における一時滞在許可の諸条件)
Statementと書かれた書類
番号札を貰いましょう
書類を貰って、奥に入っていくと番号札を受け取る窓口があるので、TM7の書類とパスポート(現在有効な3か月間のリタイアメントビザのページ)を見せて、担当窓口の番号札を貰いましょう。
注意:窓口で貰った白紙の書類(TM7)を見せたら、「記入してから来い」と言われました。少なくともTM7の表面は記入の必要があります(写真は貼っていませんでしたが、そもそも裏面を見ませんでした)。
皆さんイミグレ入口の記載台で記入していました(私達は事前にダウンロードして記入していきました)。
そして、待ち人数がわかる二次元コードが番号札にあるので、それを読み取りましょう。ちなみに私は87人待ちで、昼休みの1時間を含めて約3時間待ちました。この番号札には担当窓口も記載してあります。窓口はL1でした。
銀行口座の残高証明書
受付の番号札を貰ったあとは、預金口座の残高証明です。1階の各銀行(大手の銀行であれば支店があります)に行って、発行してもらいます。係員に「Visa Extension(ビザ延長)」と伝え、番号札を貰いました。
※前日の証明でも良いみたいですが、銀行によっては、翌日の発行だったり、「通帳をつくった支店に行ってください」と言われることもあるらしいのでかえって手間なので、当日がお薦めです。
手数料は100バーツ(カシコン銀行でしたが、他の銀行も多分同額だと思います)。単純に残高を証明するものでOK(レターと言えば通じると思います)。過去の取引履歴すべてを記載する証明もありますが、手数料が高いのでもったいないです。我が家は、間違えて「過去の取引履歴すべての記載」と受け取られてしまい、100バーツずつ余計にとられてしまいました。持っていてもしょうがないので、一緒に提出しました。
出金か入金をして通帳の記帳をしましょう
私達は残高証明依頼と一緒に、100バーツを渡して入金依頼し、記帳してもらいました。過去2か月の取引履歴をコピーする必要があるためです。
※カシコン銀行では、入金した時に2か月分の通帳部分をコピーしてくれました。ついでに、口座番号と氏名の部分もコピーしてくれました。ここに来る人は、ほとんどが、ビザの申請でしょうからサービスなのかもしれません。他の銀行も同様かどうかは不明なので、してくれない場合は、自分でコピーしましょう。
書類のコピーと写真撮影
当日、1階でコピーと写真撮影が可能です。
なお、コピーした全てのページに、青のボールペンでパスポートと同様のサインが必要です。
パスポート関連
・写真のページ
・今現在有効なビザのページ
・タイ入国日のスタンプのページ
タイ国内の銀行口座関連
・預金通帳の直近2か月の取引履歴のコピー
・氏名と口座番号のページのコピー
注意:タイ国内の銀行口座で、申請前の2か月間は80万バーツを下回らないこと、また、次回申請時の注意点として、1年を通して40万バーツを下回らないことも条件です。
賃貸借契約書
すべてのページのコピー
初回申請と同様、以下の添付書類も必要です。
・オーナーIDカードと本籍地のタビアンバーン(住居登録証)
・該当賃貸物件のタビアンバーン(住居登録書)
・チャノート(権利書)及び賃貸契約書
写真撮影
何か所もあって、待ち時間も、ほとんどありませんでした。多分、ほとんどのところでコピーと写真撮影が出来ますので、コピー時に顔写真も撮ってもらいましょう。事前に撮影しても問題ありません。背景が白という条件だったような気がします。
ちょっと雑談
きっちりお昼休みです
8時半に到着していれば、昼前に終わったかもしれませんが、9時半を過ぎてしまったので、お昼休みにかかってしまいました。当然一人たりとも人数は減りません。
空路の方は入国カードは必要ありません
以前は入国カード(TM6)のコピーが必要だったようですが、今は廃止されたので必要ないです。空路での入国以外(陸路や海路など)は入国カードが残っているようです。その場合は必要なのかもしれませんが、はっきりはわかりません。その代わりだと思いますが、パスポートの入国日のページをコピーします。
待ち時間は
1階にびっくりするほどのお店があります。フードコートも確認出来ただけで、3か所ありました。カフェも多数あります。私達はフードコートで早めの昼食を食べて、カフェで一服していました。
1階?地下?
B棟2階の入国管理局(イミグレーション)において、フードコートや銀行のある階を1階と表現しています。2階から一つ下に降りるだけなので、1階であっていると思いますが、他の人のブログを見ると地下と表現している人もいます。正解はわかりません。あしからず。
申請前に必要な原本やコピーを確認しましょう
延長申請の手順
番号が近づいたら窓口周辺で待機
待ち番号のアプリを確認しながら順番が近づいたら(残り10人くらいでしょうか)、L1の窓口周辺で待機です。進むときは1分くらいで3人くらい進むこともありました。
L1は人でいっぱいです。
番号が呼ばれたら指定された窓口に書類全てを提出
電光掲示板と機械の音声で、番号を呼ばれます。とりあえず、全ての書類を提出し、書類が揃っているか、パスポートや通帳を持っているかを確認される大まかな審査です。2~3分で終わります。確認作業のみなので、原本や書類は全て返されて、書類の一番上の左上に次の窓口の番号が書かれます。「窓口の外で待て」と言われ、一旦窓口を出ました。
再度、番号を呼ばれます
再び電光掲示板と機械音声で番号を呼ばれるので、その窓口で審査の本番です(所要時間は10~15分でした)。何か所かにサインを促され、写真も撮りました(私は何かの書類を持たされ写真を撮りましたが、妻は何も持たなかったそうです)。ちなみに私達は、別々の窓口で別の面接官でしたが、二人とも何も聞かれませんでした。
ここで、手数料の1,900バーツを支払い、領収書を貰います。もうこの時点でパスポートにハンコとか押しているので、ビザは確定かと思いましたが、パスポートと通帳は、まだ返してくれません。「窓口の外で待て」と言われます。
またまた、呼ばれます
最後は口頭で名前を呼ばれます。ビザの延長期間のハンコが押されたパスポートと、通帳を渡され、書類にサインして終了です。
まとめます
要するに
必要な原本
・パスポート
・タイ国内の預金通帳(80万バーツ約320万円以上の預金)
・TM30
・自宅地図
と
・賃貸借契約書のコピー
・サイン用の青のボールペン
があれば、他の書類や写真は当日、現地で調達出来ます。
費用は
・リタイアメントビザ申請費用 1,900バーツ(7,600円)
・写真撮影費用 100バーツ(約400円)
・残高証明の発行費用 100バーツ(約400円)
・コピー費用 50バーツ(約200円)あれば充分です
合計 2,150バーツ(約8,600円)に交通費となります。
最後に大まかな流れを
入国管理局に行って申請書を受け取り記入後、番号札を貰います
1階の銀行に行って残高証明を発行してもらいます
必要書類をコピーして、写真撮影します
必要書類の確認をします
順番が来たら担当窓口へ必要書類を提出します
問題なければ、手数料を支払いビザが発行されます
以上です。
最後にひとこと
言い訳っぽくなってしまいますが、最後に一言だけ。今回、私達がリタイアメントビザの延長申請をした結果を報告させていただきましたが、タイでは、頻繁に条件が変更になります。また、担当者によっても要求が違うことがあります(日本ではありえませんが・・・)。私達も「複数回、入国管理局に行くことも覚悟しておこう。」という思いで、申請に行きました。
みなさんも、そのくらいの心意気で臨んでいただいた方がイライラも少ないかと思います。どうしても確実にとお考えの方は、代行業者への依頼をお薦めします。参考までに前回、私達が初めてのビザ申請をお願いした業者の「リタイアメントビザの延長申請手数料」は、6,800バーツ(約27,200円)でした。
今回は、1回で申請が終了しましたが、かなりのエネルギーを使って事前リサーチをして、結構疲れました。この記事でみなさんの労力が少しでも軽減されれば幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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