50代中盤の夫婦が、タイ移住を決断し、住居も決めて、タイに来ました。とりあえず30日間のビザ免除期間(追記:2024年7月15日から60日間になりました)は問題ありませんが、いずれタイに滞在するためのビザが何かしら必要になります。
検討の結果、私達はタイ国内で「リタイアメントビザ(ノンイミグラントO)」を取得しようということになりました。
記事の内容が、長くなりましたので、「手続き編」と「申請編」に分けました。今回は在留届とか銀行口座開設の話で「手続き編」です。必要ないという方は、以下のリタイアメントビザ「申請編」からどうぞ。
そもそもビザの種類等から知りたいという方は、タイのビザを検討した内容をブログにしています。よろしければ以下からどうぞ。
自分達だけで申請するか、代行業者にお願いするか
タイ語か英語が話すことが出来れば自己申請も
申請書類を揃えて、入国管理局において言語での意思の疎通が出来れば、自己申請も可能かと思いますが、私達夫婦はタイ語も英語も出来ないので、申請書類を揃えることも出来ません。自己申請は早々に断念し、代行業者にお願いすることにしました。
どこの業者にお願いしようか
ネットを見ていても、正直どこの会社が良いのかわかりません。
そのことを、タイでの住居決定の際にお世話になった不動産会社の社長に話をしたところ「知り合いのエージェントを紹介しましょうか。」と言ってくれました。この不動産会社には本当にお世話になり、信頼できる社長さんだったので、お願いすることにしました。
ビザ申請の条件と必要書類
タイ入国後、早々に代行業者の方と連絡を取り、説明を聞くことになりました。リタイヤメントビザ(ノンイミグラントO)取得に向けて、説明された概要と状況は以下の通りです(→は実際の状況です)。
条件が3つ
①50歳以上
②タイ国内での預金が800,000バーツ(約3,200,000円)以上
③ホテルや友達の家に泊まっているとかではなく、住居(住所)があること。
→①は問題なし、②も預金可能、③は賃貸契約済みです。
※1バーツ4円で計算しています
必要書類等
上記の条件を満たしていれば申請は可能。次のステップとして、必要書類や在留届の申請です。
1 必要書類
①TM30(外国人の住居報告義務)の届出の証明→住居のオーナーが届けるもの
→不動産屋さんに相談したら、翌日にデータで送ってくれました。
②賃貸契約書等のコピー
・オーナーIDカードと本籍地のタビアンバーン(住居登録証)
・該当賃貸物件のタビアンバーン(住居登録書)
・チャノート(権利書)及び賃貸契約書
※全てコピーで書類のそれぞれにオーナーの署名が必要とのこと
→こちらも、不動産屋さんにお願いして用意してもらいました
2 在留届け済証明書の申請
①在留届け済証明書を在タイ日本国大使館に申請する
→在留届電子届出システム(ORRnet)で電子申請
(パスポート番号などを打ち込むだけなので簡単)
→申請後、代行業者に連絡
②在タイ日本国大使館へ行き、「証明発給申請書」(代行業者が用意してくれました)と上記1②の書類を全て提出
→申請受理票を貰い、後日、大使館に取りに行く(申請日を含めて3日後)
③在留証明書受領
→3日後に代行業者の方が取りに行ってくれました。
発行手数料 550バーツ×2人=1,100バーツ(約4,400円)
①は自分でやりましたが、②については代行業者の方と一緒に行ったので、不安はありませんでした。
銀行口座開設と海外送金
条件の中に、「800,000バーツ以上の預金が必要」とありましたが、そもそも預金が必要ということは、銀行口座が必要ということです。この銀行口座開設が、なかなか難しかったです。
代行業者の方は当初「バンコク銀行」での口座開設を考えていたようでしたが、23年9月からバンコク銀行がビザなしの口座開設は拒否しているとのこと。マネーロンダリングの関係みたいですが、代行業者も想定外だったようで、「口座開設可能な銀行を探している。申し訳ないが、いくつかの支店を回ってもらうことになるかもしれない。」とのこと。
※タイの銀行は、銀行が違えば対応が異なるようです。それどころか同じ銀行でも支店が違えば対応が異なるとのこと。日本では考えられませんが。
参考までに、タイ大手5銀行は以下の通りです。
・バンコク銀行
・クルンタイ銀行(KTB)
・サイアムコマーシャル銀行(サイアム商業銀行)
・カシコン銀行(Kバンク)
・アユタヤ銀行(クルンシー)
カシコン銀行スクンビット33支店へ
代行業者が多分大丈夫だという、BTSスクンビットラインのプロンポン駅(日本人が一番多い駅です)のカシコン銀行スクンビット33支店に。1時間くらい待って、ようやく受付。
必要書類は事前に用意した
・賃貸契約書のコピー(原本も)
・オーナーIDカードのコピーと本籍地のタビアンバーン(住居登録書)のコピー
・該当賃貸物件のタビアンバーン(住居登録書)のコピー
・チャノート(権利書)のコピー及び賃貸契約書の原本とコピー
・パスポート
・マイナンバーカード(パスポート以外の身分証明書。免許証でも大丈夫みたいです。)
です
審査が厳しいのか緩いのか・・・
書類を精査している銀行員から「賃貸契約書にオーナーと夫の名前しかないので、夫の口座は出来るが、妻の分は名前がないので開設出来ない」と言われました。
普通、契約って1対1だと思い、何の疑問もなく契約していましたが、そんなことを言われるとは思っていませんでした。これはピンチと思っていると、銀行員から「要は契約書の1枚目に妻の名前があればいいよ」と言われ、不動産屋さんに電話して「表紙だけ妻の名前を追加して、作り直して、それをデータで送ってください」と言って、PDFで送ってもらいました。それを銀行員のメールアドレスに転送したらOKでした。
当然、作ったばかりの契約書でオーナーのサインも私のサインもなく、本当に文章だけでしたがOKでした。
厳しいのか緩いのか何とも言えない感覚。1時間くらいかかり何とか2人分の口座が開設出来ました。
ちなみに、それぞれの口座に1,000バーツ(確か500バーツ以上だったような)を入れて、自分の分だけキャッシュカードを作成しました。キャッシュカード発行に300バーツ、1年毎に200バーツの更新料がかかることの事でしたので、様子見で自分のカードだけ作ってみました。利用頻度が少なければ、1年で返却しようかと思います。
海外送金って難しい
口座開設が出来たので、ビザ申請に必要な800,000バーツ(3,200,000円)の入金です。
私はWiseという手数料の安い海外送金サービスを使おうと考えていましたが、結論から言うと、それでは駄目でした。理由は
・日本からの送金証明(SWIFTという銀行間送金システム)が必要で、Wise(手数料が割安な海外送金サービス)では銀行が証明を出さないので不可。手数料が高くても銀行間送金が必要(SWIFT)とのこと。
※口座に800,000バーツ入っていれば良いという話ではなくて、日本からのお金がタイの銀行の口座に入っていることが必要。例えば、タイで稼いだお金が800,000バーツ以上入っていても無効ということです。
問題はここからで、自分の銀行も妻の銀行もネットバンキングの手続きは済ませていたので、タイの口座が出来れば簡単に送金できると考えていたのですが、自分の三菱UFJ銀行は、海外送金するには、事前に日本で手続きが必要で、結論としては現時点(手続きが終了しないと)では海外送金出来ないとのこと。
せめて妻だけでもと思い、三井住友銀行のネットバンキングから送金と思い、インターネットから手続きを試みるも画面が進まず手続きが出来ない。三井住友のヘルプデスクに何度も聞いて、ネットの設定とかもいじってみたが駄目。タイ(外国)から操作していることが、影響していないかと聞いても、それは問題ないとのこと。結局、何故画面が進まないかは原因がわからないまま、ヘルプデスク(海外送金の部署)も、「もうこれ以上は正直わかりません。こちらのデモ機では次の画面に進むので、システムエラーでもないですし・・・」と言われ、結局は出来ませんでした。
※三菱UFJ銀行で何とか海外送金出来ないものかネットを見ていると、クルンシー銀行が関係ありそう。プロンポンのエムクオーティエ支店は日本語デスクがあるらしいので、聞いてみることにした。30分くらい待たされて、日本語堪能なタイ人女性に聞いてみると、「三菱UFJとは無関係ではないが、事業は全く提携していないし、何もわからない。」とのこと。参考までに、ビザなしで口座開設出来るか聞いたところ、原則出来ないが
①パスポート
②在留届出済証明書
③日本の運転免許証(原本と翻訳資料(英語またはタイ語))もしくは、国際運転免許証(英文)
の3点があれば、特例として口座開設は可能とのこと。
注:実際に口座開設の申請をしていないので、本当にこれで開設できるかは不明。賃貸契約書とかも必要だと思うのですが・・・。
それでも何とかして送金をしなければなりません。今考えうる海外送金の方法としては
①帰国して銀行で送金するなり、ネットバンキングで海外送金できるよう手続きをする。
②代理人(親族とかに)に、自分の銀行に行ってもらい海外送金してもらう。
→届出印とキャッシュカードが必須=国際郵便で送るしかない(ちょっとリスキー)
悩んでいると代行業者から「親族からの送金でもOK」
との連絡がありました。ネットバンキングで国内での振り込みは問題ないので、一旦、私達の口座から800,000バーツずつを親族の口座に振り込み、親族の口座から私達の口座に海外送金してもらおうということになりました。妻と相談して、妻の兄にお願いしてみようという話になった。有難いことに、快く引き受けてくれて、本当に助かりました。事前に銀行に問い合わせて必要書類も聞いてくれました。「今は、マネーロンダリングの関係で海外送金は特に厳しくなっている。」ということで、親族とはいえ、住民票や送金元の通帳はどのような通帳(給料が振り込まれている通帳とか)なのか、何故Wiseでは駄目なのか、いろいろ聞かれたらしいのですが、うまく対応してくれました。
手続きが完了し、銀行から着金まで2日間かかるとのこと。さらに、本日はもう閉まっているので、送金に関する業務は明日以降になると言われたとのこと。
2日間かかると言われていた送金が翌日の17時ちょっと前に着金。しかし、妻の分は何故かその翌日の14時半に着金。手続きは同時に終了したのに、このへんは謎です。
よくよく調べてみると(あくまでも自分調べです)、Wiseは厳密に言うと海外送金をしている訳ではないよう。自分の口座からWiseの日本の口座(ペイペイ銀行)に金額を振り込むと、タイにあるWiseの口座から同じ額をタイの口座に振り込みとなるらしい。結果は同じでも、この送金自体は海を渡っておらず、日本国内とタイ国内の送金1回ずつ行われていただけ。でも、私のタイの口座(カシコン銀行)の通帳には「Trade Finance Deposit」(貿易金融資金)と記帳されています。WiseのHPを見てみると、
※カシコン銀行の場合、「Trade Finance Deposit」(貿易金融資金)の記載は「International Funds Transfer」(海外送金)と同意です。とありました。
でも、これって本当に海外送金かなと確かに思ってしまいます。
とにもかくにも、想定外のことと、自分のリサーチ不足もあり、大変な手間と親族への迷惑をかけてしまいました。
想定外の事として
①マネーロンダリングの関係で、ビザなしで口座を開設することは非常に困難になった。
自分のリサーチ不足として
②wiseでの送金では海外送金の証明にはならない
そもそも、口座に必要な金額である80万バーツが入っていれば良いと考えていたので、それを証明するためには、銀行間送金(swift)が必要で、ビザ申請時にその証明(確かに外国からのお金ですよという)が必要であることを認識していなかった。また、その為の手続き(海外送金のために日本で必要な手続き)をしていなかった。
ことが、原因。
銀行によって、海外送金に対して必要な書類や手続きは異なるらしく、三菱UFJ銀行では事前手続きが必要ですが、三井住友銀行ではネットで完結できるようです(結果的に今回は駄目でしたが・・・)。
いろいろありましたが、送金証明を入手
後日、サイアムパラゴン(10/3に発砲事件のあったショッピングモールです。日にちが近かったので危なかった。)のカシコン銀行で代行業者の方と待ち合わせて、海外送金の証明書を受領。
手数料1人100バーツで200バーツ。待ち時間なしで、30分くらいで終了しました。
申請に必要な準備は以上です。後半は、いよいよリタイアメントビザの「申請編」です。
以下からどうぞ。
タイ移住に関するブログです。よろしければご覧ください。
コメント
はじめまして。
現在57歳になろうとしている会社員(男)です。
将来、タイに夫婦で移住したいと思っているので大変参考になりました。
中でも、もの凄く興味を持ったのがビザ取得代行業者さんです。
できれば会社名を教えていただきたいと思っております。
はじめてお話しさせていただいたのに無礼なコメントをお許しください。
すみません。
メアドを入力していませんでした。
メールアドレスを未入力のコメントが反映されていませんね。
すみません。
私は今年57歳になる会社員です。
将来は妻とタイに移住をしたいと考えております。
移住へはもう少しの辛抱です。
ビザ取得代行業者さんに興味を持ちました。
よければ会社名を教えていただきたいです。
また楽しいブログを心待ちにしております。
Kazu 様
返信が遅くなり申し訳ありませんでした。もう少しでタイ移住を予定しているとのことですが、私達は定年まで待てず(仕事に疲れてしまい)、タイに移住してしまいました。
早速、代行業者さんをお伝えします。
「サバイジャイコンサルティング」という会社で、代表は松原功治さんです。HPは以下のとおりです。
https://sabaijaicons.com/index.html
参考までに、この会社のビザに関する説明のHPは以下のとおりです。
https://sabaijaicons.com/thaivisa.html
余計なお世話ですが、この代行業者さんを紹介してくれた不動産会社(仲介業者)もお知らせします。以下、HPのアドレスです。社長(CEO)は吉田祐三さんという方です。
https://bangkokfudosan.jp/
※ご紹介した二つの会社からは、紹介料等は一切頂いていません。純粋に対応が良かったのでご紹介しています。詳細はメールにて返信しております。
タイに移住して、1年が経とうとしていますが、満足しています。
Kazuさんのタイ移住が順調に進むことを願っています。長文となり失礼しました。
シンヒロ