私自身50代中盤で、妻と2人でタイ移住を計画しています。当初はマレーシアも候補でしたが、MM2Hという長期滞在ビザが改悪され、月額100万円の収入という庶民には到底不可能な条件が付され、やむなく候補から外れました。
※追記:移住者が増えすぎたため、増加に歯止めをかけるために取得条件が厳しくなったMM2Hですが、厳しくし過ぎたため、取得者が大幅に減ってしまったようです。そこで2023年12月に、MM2Hの条件を緩和するという発表があり、かなり緩和されるようです。
※追記:2024年6月発表の新条件では、月収100万円は無くなったものの、不動産購入が必須になったようです(以前は任意)。一番緩い条件の「シルバー」でもMYR600,000約21,000,000円の不動産。しかも、10年間は売買不可。これって緩和されたと言えるの?う~ん、やっぱり厳しい。
「何とか労働せずに生活を」と考えていることや、コストと手間など総合的に勘案して、今のところリタイヤメントビザ(ノンイミグラントO)の取得を考えています。以下で私の調べた範囲で、取得方法や金額、難易度などをご紹介いたします。
みなさんご存じだと思いますが、ビザって重要です。観光旅行の場合は、たいていの国は1ヵ月くらいはビザが免除されますが、移住となるとそうはいきません。ビザがなければ、移住が出来ません。
今回は、このビザについて、自分なりにネットなどで調べたこと(2023年1月現在)を書き記していきたいと思います。実体験ではありませんので、参考程度でご覧いただければと思います。
タイ移住に必要なビザ
長期滞在に必要なビザ
タイのビザの大まかな内容は以下の通りです(大まかな:例えばノンイミグラントBでも就労内容によって何種類もあります)。
・ノンイミグラントB(就労)
→タイで働く人
・ノンイミグラントO(家族)
→タイ人と結婚して配偶者や扶養家族など
・ノンイミグラントO(年金受給者・リタイヤメント)
→満50歳以上で働かない人、1年毎に何回でも更新出来る
・ノンイミグラントO-A(ロングステイ)
→満50歳以上で、有効期限1年、延長申請1年間(1回のみ)
・ノンイミグラントO-X(ロングステイ10年)
→満50歳以上で300万バーツ(約1,200万円 1バーツざっくりで4円換算)以上の預金または収入がある人
・ノンイミグラントED(教育ビザ、留学ビザ)
→学生のみが取得可能
・観光ビザ
→有効期限3か月間
申請料金は10,000円が多く、ノンイミグラントO-X(ロングステイ10年)が飛びぬけて高く44,000円です。なお、「ノンイミグラントO(年金受給者・リタイヤメント)」のみタイ国内※での申請(最初の3か月間は日本の大使館でも申請可能ですが、書類が複雑で面倒らしいです。)で、それ以外は日本かタイ国外での申請となるようです。
※ノンイミグラントO(年金受給者・リタイヤメント)は、最初に3か月間有効のビザが下りて、その後、1年間の期間延長の申請を繰り返す形となります。1年間の延長申請はタイ国内のみで、最初の3か月分は日本の大使館でも、タイ国内でもどちらでも申請が可能です。
なお、東京、大阪、福岡での申請手順などについては、下記をご確認ください。
東京:在東京タイ王国大使館
大阪:在大阪タイ王国総領事館
福岡:在福岡タイ王国総領事館
タイランドエリートについて
タイランドエリートはタイの法律に基づいて、タイに長期滞在や移住、または頻繁な入出国をする外国人のための国家プログラムです(これ自体がビザでなく、付帯されるサービスの一つにビザが含まれています)。
タイランドエリート入会は有料ですが、メンバーは長期滞在に適した特別なビザを受給できたり、入出国の際にVIP待遇を受けたり様々な特典を受けられます。
要は、お金で手間暇も含めて全て解決しましょう(言い方が悪かったらごめんなさい)というシステムで、会員プランは7種類あり、60万バーツ~200万バーツ(※追記参照)で当然値段によって受けられるサービスが違います。ただし、全種類に共通しているのが
※追記 後述しますが2023年10月1日から大幅値上げされます
・ビザ(種類によって有効期限が違います)
・空港特別レーンとカート利用
・空港ラウンジ利用
・買い物割引
・コールセンター対応
・行政機関でのVIP待遇
・90日間レポート申告代行
そして、銀行口座(バンコク銀行とカシコン銀行)が開設出来るサービスも付帯されています。これさえあればすべてOKです。オールクリアです。「金持ってるで~」という人、または50歳以下で働かない人はタイランドエリート一択です。最安で妻と2人で「ファミリーエクスカージョン」というプランが、80万バーツ(5年間:約320万円)です。このプランは2人で80万バーツなので、1人40万バーツ(約160万円)。
※追記 2023年6月16日(金)をもってファミリーエクスカージョンは販売中止(廃止)となりました。さらに、その他のタイランドエリートは2023年9月15日に廃止され、10月1日から新たなメンバーシップパッケージが導入されましたが、50%~500%という途方もない値上げに。マレーシアといい、タイといい、どんどん条件が悪くなっていく・・・。本当のお金持ちしか移住できなくなる。
特別なサービスが結構好きなので、う~~~ん。と相当考えましたが、値段が高いので、今のところは「ノンイミグラントO」を申請する予定です(タイランドエリートになる可能性もあります)。
リタイアメントビザとは
一般的にタイでリタイアメントビザと言われているのは3種類です。
・ノンイミグラントO(年金受給者・リタイヤメント)
→正式にリタイアメントという名が付くビザ。このビザはタイ国内で申請(1年間の延長申請)するタイプです(最初の3ヶ月は日本の大使館でもタイ国内のどちらでも申請可能です)。
・ノンイミグラントO-A(ロングステイ)
→日本などタイ国外で取得するビザです
満50歳以上で、有効期限1年、延長申請1年間(1回のみ)
・ノンイミグラントO-X(ロングステイ10年)
→日本などタイ国外で取得するビザです
有効期間5年で1度だけ延長可能で最大10年です
満50歳以上で300万バーツ以上の預金または収入がある人
ノンイミグラントO(リタイアメントビザ)のメリット、デメリット
メリット
・申請費用が安い
→自力申請であれば申請費用2,000バーツ
・日本国内で申請するビザよりも手続きが簡単で審査も通りやすい
・条件である預金額が低額(約320万円)
・1年毎の更新が、何回でも可能(更新すればずっと滞在可能)
デメリット
・毎年ビザ更新が必要
・ビザ更新期間中はパスポートを預けているので、その間(20日間くらい)はタイに滞在していなくてはいけない
※追記 実際に申請に行きましたが、パスポートは返してくれました。ただし、申請期間中に出国してしまうと無効になってしまい、一から手続きしなくてはならないと伝えられました。期間も申請の翌日から、2週間でした。
パスポートと20日間の記述については誤りでしたが、ブログとかを見ていると、やはり預かられたという記事も目にします。ブログによって、「銀行に預けた」とか「イミグレーションに預けた」など、申請期間中パスポートを返してもらえなかったという記事があります。私がお願いした業者さん曰く、「それは、多分、違法に近いようなやり方(もしくは完全に違法)で取得しているのでしょう。」と言っていました。確かに、タイという国は、いまだに、袖の下(言い方が古いですね。賄賂という表現の方が良いでしょうか。)が、まかり通っているという話です。要は金さえ渡せば、不可能な事も可能になるらしいです。すべてがそうではないですが。
正直、デメリットらしいデメリットはないです。後述しますが、「預金と収入の合計が80万バーツ(約320万円)以上」という条件がありますが、あくまでも預金であって支払う(なくなる)お金ではありません。
異国で移住するにあたって、この位(夫婦だと640万円)の老後資金というか蓄えがないと、私の感覚では移住は厳しいのかなと思います。
ノンイミグラントO(リタイアメントビザ)の条件
申請条件
1.年齢が50歳以上
2.直近3か月のタイ国内の預金額が80万バーツ(約320万円)以上
3.毎月の年金収入が6.5万バーツ(約26万円)以上
4.預金と収入の合計が80万バーツ(約320万円)以上
※2~4はいずれか一つを満たしていればOKです
また、リタイアメントビザでは、タイ国内で仕事をすることは出来ないのでご注意を。
ん?直近3か月のタイ国内の預金?
1.は50歳を夫婦ともに超えているのでクリア。2~4は「労働せずに生活を」と考えているので、月の収入がありません(年金受給も、もちろんまだ)。そうすると、2の「直近3か月のタイ国内の預金額が80万バーツ(約320万円)以上」が必要になります。
預金額については私たちの場合、夫婦2人分で640万円であれば用意することは可能です。でも、現地で申請するのに直近3か月って無理じゃん・・・そもそもビザとか労働許可証がないとタイの銀行口座って開設出来ないんじゃないのと思い調べてみました。
代行業者経由であれば銀行口座開設も可能
代行業者にお願いすれば、ノービザでも銀行口座を開設できる旨が記載されていました。
「口座名義人の住所は弊社の住所を使用して、口座開設後に賃貸契約書など住所のわかるものとパスポート・通帳・カードで口座開設支店において住所変更手続きが可能です。」との事。要は「住所をうちの会社で貸すから、それで申請するよ。」銀行はそれで、居住しているとみなしてくれているという事なのでしょうか。ちなみに必要金額は
・口座への最低入金額 500バーツ
・ATMデビットカード発行手数料 400バーツ
・傷害保険 2,500バーツ(必要ないという話も・・・)
・代理店への手数料 3,000バーツ
らしく、全部合わせても6,400バーツ(約25,600円)、夫婦で約51,200円。う~ん、仕方がないところか。よくよく調べてから結論を出そう。
また、在東京大使館でツーリストビザをもらい、在バンコク日本大使館で在留届出済証明を持っていき、口座開設の際に「今後ノンイミグラントOビザに切り替える」旨を伝えたところ開設出来たという銀行もあるようです(パタヤのバンコク銀行ジョムティエンビーチ支店)。正直、面倒くさいですね。また、別の銀行ですが、パスポート、在留届出済証明書、自宅の賃貸借契約書、タイの電話番号で支店と交渉したらOKだったという話もありました。
タイの場合、同じ銀行でも支店によって基準が違うらしいので、バンコク銀行だからどこでもと言う訳にはいかなそうです。
基本的には、ほとんどの銀行が「長期滞在のビザ」がパスポートに押されていなければ、口座は作れないという事みたいです。でも、その「長期滞在ビザ」(ノンイミグラントOビザ)のために「銀行口座」が欲しいのに、結局、訳の分からない状況に・・・。我が家ではここが一番高いハードルになりそうです。
最悪、代理店を通して口座開設は出来るみたいですが、この他にも方法がないか、今後も探っていきたいと思います。
ノンイミグラントOの申請方法
このビザの申請が出来るのは本人のみで代理申請は出来ません。
前述しましたが、このビザは基本的にタイ国内で切り替えるタイプ(最初の3か月間は日本の大使館でも申請可能ですが、書類が複雑で面倒らしいです。)です。日本国内で申請する場合は「ノンイミグラントO-A(ロングステイ)」か「ノンイミグラントO-X(ロングステイ10年)」というビザになりますが、用意する書類とか手続きがかなり煩雑らしいので、私たちはタイ国内で「ノンイミグラントO」の申請をしようと思っています。
なお、この申請をする際、パスポートはイミグレーション預かりとなりますので、パスポートはなく(一時的に返却は可能みたいです)、原則出国出来ない状態となりますのでご注意ください。
※追記 前述しましたが、パスポートは返してくれました。ただし、申請期間中に出国するとリタイアメントビザの申請は無効になるとのことですので、ご注意ください。
タイの制度は、その時々で発給基準が目まぐるしく変更されるらしいので注意してください。
代行業者にお願いする
代行業者によっては、条件を満たしてなくても「何とかるかもしれないから相談してやー」というところもあります。
ネットで検索してみたところ1万バーツ~3.5万バーツ(4万円~14万円で申請費用別)で、高いところはサービスが良いのは確かですが・・・。
※代行業者のリンクを貼るのは可能ですが、本当にネットを検索しているだけの状況で(自分が実際に利用したりしている訳ではない)、正直怪しげな会社もあったので、貼りません。語句をググっていただけば、すぐに出てくると思います。
個人で申請する
英語もタイ語も出来ない自分には無理です。どちらかが出来るという方でしたら、圧倒的に安く済むと思いますので、トライされてみるのはありだと思います。申請方法はブログやyou tubeに詳しい解説があります。
どちらにしてもステップとして
代理店にお願いするにしても、個人で申請するにしても、ステップとして
タイ入国→リタイアメントビザ申請手続き(パスポートはイミグレーションで預かり)→リタイアメントビザの受け取り(30日間のビザ免除有効期限の日)
(追記:2024年7月15日から60日間になるようなので、60日間のビザ免除有効期限の日となるかも)
※追記 パスポートは返却してもらえます
なお、リタイアメントビザは新規の場合、初めに3か月間出て、3か月経過後、あらためて申請して1年間のビザが出るという2段階。代行業者によっては「手続きは1回で、3か月分と1年分まとめて申請しまっせ」というところもありました(代行手数料高かったですけど)。
※前述しましたが、このビザの申請が出来るのは本人のみで代理申請は出来ないので、代行業者にお願いしても、申請自体は本人がするようです(代行業者の方はイミグレには居てくれるようなので心配はいらなそうですが)。
現時点での着地点
ノンイミグラントO(リタイアメントビザ)を代理店で
現時点では、ノンイミグラントO(リタイアメントビザ)をタイ国内で代行業者に頼む方法が有力です。その他の候補としては、いまのところ「タイランドエリート」しか思いつきません。どちらにしてもお金がかかります(特にタイランドエリート)。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。2023年中にはタイでリタイアメントビザを取得する予定なので,より詳細で信頼できる実体験をレポートする予定です。
追記:ノンイミグラントO(リタイアメントビザ)を代行業者にお願いして申請しました
※タイ移住について、こんなことが必要かなということを、まとめてみました。興味のある方は以下からどうぞ。
タイ移住に関してブログにしています。興味のある方は以下からどうぞ。
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