タイのバンコクに移住した50代の夫婦です。リタイアメントビザを所有し、子供はいません。
私(夫)は18歳で免許を取得してから、タイに移住するまで、40年近く車を所有してきました。英語もタイ語も話せない私ですが、タイの運転免許証を初めて取得しに行ってきました。
タイでの運転は危険?
タイの交通事情は日本よりはるかに悪くて、10万人あたりの事故死亡者数は日本の約10倍というデータもあります。これでも、10年前とかに比べると大分改善されているとのことですが・・・。タイはバイクが日本と比べて異常に多く、これが事故死亡者数を増加させているようです。
タイ国内で運転するかしないかは一旦置いておいて、身分証明書にもなるし、施設によってはタイ国民と同様安く利用出来たりするところもあるらしいので、とりあえず、タイの運転免許証を発行してもらいに行ってきました。
免許切り替えの条件と必要書類
免許切り替えのための条件
日本で発行された免許証(有効期限内)を持っていれば、実技試験は免除されますが、1時間の学科講習が必要です(国際運転免許証を持っていれば1時間の学科講習は免除されます)。ただし、18歳以上のビザ保有者でタイに90日以上滞在している必要があります。
日本の普通自動車免許証→タイでは個人使用自動車免許証
日本の免許証は普通も大型も二輪車も一緒の免許ですが、タイは別々の免許です。
※ちなみにタイには原付免許がありません。バイクを運転するには普通二輪免許が必要ですので、ご注意ください。
車とバイクが別々の免許証になるため、両方取得する場合は2枚の免許証を持つことになります(すごく面倒です)。どちらも取得する場合には提出書類も2部ずつ必要になるようです(コピーでも大丈夫でした。後述します)。
タイで最初に取得できるのはテンポラリー運転免許証(有効期限2年)で、次回の更新時に有効期間5年の通常の運転免許証を取得できます。
条件ではありませんが、会場では短パン、サンダルの人は、少なかったです(ぱっと見2割程度でしょうか)。ビザ申請の時も同様でしたが、タイの人達はこのような場所では、少しだけ良い恰好をしていくようです(免許証の発行に際して少しでも印象を良くしておこうということでしょうか)。私も長ズボンにスニーカーを履いていきました。短パン、サンダルだから免許証を発行されない訳ではありませんが、現地の方々に合わせました。
申請に必要な書類の準備
①在留届出済証明
②運転免許証抜粋証明(日本の免許証の翻訳)
③健康診断書
を発行してもらう必要があります。
健康診断書はすぐに貰えますが、大使館は申請してから(申請日を含めて)原則として3開館日で交付(例:月曜日申請→水曜日交付)です。
④パスポートと日本の免許証の原本とコピー
・パスポートは写真部分とビザ部分のコピー
・日本の免許証は表面と裏面のコピー
※日本で国際運転免許を取得しておくと運転免許証抜粋証明と1時間の学科講習が免除されるようです。発行手数料が2,400円程度(都道府県によって違います)かかりますが、運転免許証抜粋証明だけで530バーツ約2,120円の手数料なので、講習免除も含めれば取得しておいた方が良いかと思います。
在タイ日本国大使館へ
大使館の入口でセキュリティにパスポートを見せて、中に入り、整理券発行機の「A 申請」を押して、番号札を取り待ちます。
※受け取りの際は、「B 受領・支払」を押して待ちます。
①在タイ日本国大使館領事部発行の在留届出済証明か永住許可証、もしくは労働許可証(現住所入り)
私は永住許可証も労働許可証も持っていなので、在留届出済証明が必要です。
※発行してからの有効期限が1年とか6か月とか3か月とかサイトによって違いがあったので、短い方の3か月と考えておいた方が良いと思います。
在留届出済証明の申請
在タイ日本国大使館で在留届出済証明書の申請(手数料530バーツで現金のみ)
・パスポート(原本とコピー(写真と有効なビザのページ))
・賃貸契約書(契約期間が3か月以上のもののコピー)などの現住所を証明する書類
※結果としては、賃貸契約書の提出は求められませんでした。ネットで確認しても必要ないという記事が多かったですが、持っていった方が無難かと思います(タイは担当によって提出書類が変わることも、よくあるので)。
注意:みなさんご存知かと思いますが、在留届出済証明発行には事前に「在留届電子届出システム(ORRnet)」などから在留届を提出する必要があります。
外務省のオンライン在留届:在留届 – インターネットによるオンライン在留届 (mofa.go.jp)
②日本国大使館領事部発行の運転免許証抜粋証明(国際運転免許証があれば不要)
運転免許証抜粋証明(日本の免許証の翻訳証明)
在タイ日本国大使館で申請(手数料530バーツで現金のみ)。こちらも発行してからの有効期間は3か月と考えておいた方が良いと思います。
・日本の運転免許証
記入時間や待ち時間を入れても、20分程度でした。
申請が受理されると「申請受理票」がもらえます。
申請日を含めた3営業日以降に受け取り
平日の受付時間内に大使館に行き、整理券発行機の「B 受領・支払」を押して待ちます。番号が来たら、申請時に受け取った「申請受理票」を渡して、書類の受け取り&支払いです。待ち時間は10分ほどでした。
③健康診断書(発行から1ヵ月以内)
クリニックなどに行って、運転免許申請用に必要な健康診断書「Medical Certificate」を発行してもらいます。タイのローカル病院なら100~200バーツ約400~800円くらいらしいですが、日系のクリニックだと400バーツ約1,600円。サミティベート病院やバンコク病院は600バーツ約2,400円以上かかるようです。私は日系クリニックに行きましたが、パスポートを確認されました。どこの病院でもそうなのかはわかりませんが、身分を証明できるものは必要かと思います。先生の診察を含めても20分くらいで終了しました(お客さんは私のほかに一人でした)。
・パスポートの原本
陸上運輸局近くにも健康診断書を発行してくれる所があるらしいのですが、英語もタイ語も出来ないので、事前に取得していきました。
その他④パスポートと日本の免許証の原本とコピー
原本とコピーが必要。コピーには青ペンでサイン。
・パスポートのコピー:顔写真と有効なビザ部分
・日本の免許証のコピー:表と裏
コピーは当日でもOK
コピーは、当日、陸上運輸局(免許センター)でも可能です。必要な書類のコピーは担当者から指示があるので、こちらの方が確実かもしれません。
陸上運輸局の場所
最寄りの陸上運輸局(免許センター)へ
バンコクでの運転免許切り替えは、以下の2か所です。私は自宅から近いチャトチャック支局に行きました。
受付時間:平日8:00~15:30(12:00~13:00 休憩)
※注 初めての免許取得の場合は8:30~11:30のみ
チャトチャック支局(最寄駅 BTSスクンビットライン モーチット駅)
この陸運局は車検もやっていて、敷地はかなり広いです。免許更新は【Building 4】です。駅から歩いて10~15分ほどです。
場所:Department of Land Transport, Building 4 – Google マップ
バンチャック支局(最寄駅 BTSスクンビットライン バンチャック駅)
場所:バンコク陸運事務所 エリア3 – Google マップ
免許証切り替えの手順
必要な書類や原本
原本
・在留届出済証明か永住許可証か住所入りの労働許可証
・運転免許証抜粋証明(国際運転免許証があれば不要)
・健康診断書(発行から1ヵ月以内)
・日本の免許証(あれば国際運転免許証)
・パスポート
コピー
・日本の免許証(表と裏)のコピー
・パスポートの写真部分とビザ部分のコピー
整理番号取得と書類の提出
1階の【101】と書かれた部屋に行きます
8時過ぎに到着しました。建物に入ってすぐ右側にある【101】の部屋に入ります。
①整理券の機械で「(A) Foreigners」をタップして整理券を受け取ります
②「For Foreigners」と書かれたカウンターに番号が表示されたら、表示されたカウンターに行って、持ってきた書類を提出すると確認後返してくれます。待ち人数は15人で15分くらいでした。
※私は普通二輪(取得当時は自動二輪という名称でしたが)の免許も持っているので、「カー アンド モーターサイクル プリーズ」と言ったら、以下をコピーして来いと言われ、近くでコピーしてもらいました(1部1バーツ約4円)。自動車運転免許のみであれば、1部で大丈夫だと思います。
・パスポート(原本)と写真部分とビザ部分のコピー
・在留届出済証明(原本)
・運転免許証抜粋証明(原本)
・健康診断書(原本)
・日本の運転免許証(原本)と表面と裏面のコピー
・パスポートの写真部分とビザ部分のコピー
・在留届出済証明のコピー
・運転免許証抜粋証明のコピー
・健康診断書のコピー
・日本の運転免許証の表面と裏面のコピー
③必要書類を確認してくれて返却してくれるので、それを持って2階に行きます
2階の部屋で手続き
①扉を入って左側に行列がありますが、それには並ばず右側のカウンターに書類を渡すと整理券をくれます。
②受付の裏に行き、自分の順番が来るまで待ちます(30分くらい待ちました)
③自分の番号が、モニターに出るので、記載されたカウンターの番号に行きます。
④渡された書類に名前と電話番号を書き、3階で適性検査です。
色覚異常テストとブレーキ反応速度などの身体試験テスト
3階に行き、持っている書類を渡すと番号札を渡されます。階段から見て右側の部屋に行き、番号を呼ばれたら適性検査の部屋に入り、検査を受けます。この時、口頭で(タイ語)番号を、まとめて呼ばれるのですが、タイ語は全くわからないので、スタッフに番号札を見せたら、こっくり頷き番号が来たら声をかけてくれました。検査内容は以下のとおりです。
①色覚異常検査:指示された色を回答
※日本で言う「青」「黄」「赤」ですが、青をブルーと言ったら変な顔をされました。グリーンと言い直したらスムーズに進みました(まあ、日本人以外は緑といいますよね)。グリーンと言いましょう。
②深視力検査:二本の棒がそろったらボタンを押します
③ブレーキ反応速度検査:アクセルを踏んでランプが赤になったらブレーキを踏みます
④視界検査:右と左のランプの点灯した色を回答
※スマホ禁止だったので画像はありません
終了後、「次は4階だ」と言われ、4階へ行きます。
学科講習1時間
タイの交通法規やサインなどに関する教習が必要ですが、講習は13時からでした。13時~と14時~の開始時間がありますが、早めの受付だから13時~ということでしょうか。
実は、学科講習はオンラインでも受講可能と聞いて、前日にオンライン受講していきました。DLT e-Learning (dlt-elearning.com) 講習の合格証明(視聴後6か月間有効)のスクリーンショットを撮ってあれば当日の学科講習は免除されると聞いたのですが、結論は駄目でした。はっきりは、わかりませんでしたが、どうやら「タイのライセンスを持っている人ならば、これでも大丈夫だが、あなたがこれを受講しても駄目」ということみたいです。
受講自体も、途中でwebページを日本語とかにしていたら、訳が分からなくって、それでも色々やっていたら、4編に分かれた動画が始まり、途中で突然、問題が出てきて、それに回答したり(4問だったと思います。正解かどうかも分かりません)、「3分以内にタップしてね」という画面が、たまに出てくるので、放置したままには出来ないので、1時間しっかりオンライン受講しました。でも、これらは全くの無駄でした。クソっ、1時間30分くらい無駄にしました。
スタッフの話を聞くと、今回のテンポラリー免許(2年有効)ではなく、次回の5年更新の免許であれば、オンライン受講でも大丈夫なのかなという感じでした。あくまでも感じですので、詳細は不明です。
動画が終了すると、以下の画面が出てきますので、スクショして陸運支局で見せれば、次回以降は大丈夫なのかなと思います。
各受付で、「オンライン講習受講済だよ」とアピールしましたが、ことごとく却下でした。残念無念。
講習時間まで時間潰し
受付で「13時なの?」と何回か聞きましたが、「13時から!」とのことでした。まだ、10時前だったので、とりあえず休憩と思いスタッフに「フードコートかカフェが無いか」と聞くと、建物(ビルディング4)の裏側の検査場の先を案内されましたが、エアコンが無い屋根付きの屋外でした。さすがに、ここでの長時間の休憩は無理と考え、歩いて10分くらいのチャトチャックウィークエンドマーケットのMixチャトチャック(ウィークエンドマーケットは週末のみの営業ですが、ここは平日でも営業しています)で時間を潰しました。
※帰宅してから、ネットで陸運局のフードコートを調べてみると、ビルディング4の正面入口の道路を挟んだ向かい側ビルの建物内にエアコン付きのフードコートがあるらしいです。でも、確認していないので参考まで。
再度、ビルディング4に戻り受講
12時50分に4階に戻ると、タイ語で何か言っていて、そこに居た人達が並び始めたので、スタッフに書類を見せたら、「ここに並べ」と言われたので、並ぶとカードをくれて、書類はパスポートごと回収されました。403の講習室で講習開始です。
13時7分から動画(英語)が始まりました。13時50分くらいに動画の途中ですが、スタッフが入って来て、先ほど預けた書類とパスポートを返却し始めました(さすがタイです。この適当さ。嫌いじゃありません)。1番から順番に返却して、14番が来たので受け取り「セカンド フロア」と言われたので、2階に行きました。
最終書類審査と写真撮影と手数料の支払い
2階に入って右側の受付で書類を見せると、番号札をくれました。
再度、受付の裏に行き順番待ちです。D664の数字で80人待ちくらいでしたが、10か所くらいブースがあるので、80人といっても30分ほどの待ち時間でした。
順番が来たので、該当番号のブースへ行き、最終の書類審査と写真撮影と手数料の支払いです。
書類審査と写真撮影
講習後に返却してもらった書類を渡し、最終確認のあと、手数料を支払い写真撮影です。
手数料
①自動車205バーツ(100バーツ×2年 依頼料5バーツ)
②自動二輪105バーツ(50バーツ×2年 依頼料5バーツ)
自動車のみの場合は、もちろん205バーツのみです。
※次回の5年更新の際の自動車の手数料は100バーツ×5年 依頼料5バーツで、505バーツです。
免許証発行
ブースの中に椅子が2個あるので、手続き終了後は手前の椅子で2~3分待機です。待機していると免許作成マシンから免許証が出てきて、それを貰って免許証交付終了です。
結論
リサーチ不足もあり、講習時間を無駄にしてしまいましたが、8時過ぎに到着して、15時前には終了しました。今回はタイで初めての免許証交付だったので、時間がかかりましたが、次回の5年更新時には、午前中に終了すると思います。
タイ語は全くわからず、英語もほとんどわからなくても免許証を貰うことが出来ました。
タイの交通事情は良くないので、実際に運転するしないは別として、身分証明書になるので便利かと思います。必要な時にいつもパスポートを持ち歩いているのは、やはり緊張するので。
免許証の取得自体は、ポンコツな自分でも出来たので、そんなに難しくないと思います。もしも、タイで車を運転する日が来たら、その時はレポートさせていただきます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
ピースボート地球一周の船旅タイ移住に関する事柄をブログにしています。よろしければどうぞ。
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