タイ移住を9月に予定しており、現在所有しているマンションの売買を決定しました。
マンションを売却する際には、不動産会社と媒介契約を結ぶ必要があります。そのことについて、実際に媒介契約するにあたって感じたことなどを書き綴っていきます。
※媒介してもらう不動産会社(3社)に実際に自宅に来てもらって、話を聞くまでの所を以下のブログ「【マンション売却について】依頼編」にまとめてありますので、よろしかったらご覧ください。
不動産会社との媒介契約について
媒介契約は3種類
マンションを売買するために、不動産会社と売買に関する契約を結ばなければならないのですが、これを媒介契約というそうです。以下の3種類の方法があり、どれかの形で契約が必要らしいです。
①専属専任媒介契約
②専任媒介契約
③一般媒介契約
この3種類の媒介契約の違いを表にまとめると以下のとおりです。
専属専任 | 専 任 | 一 般 | |
複数の会社と契約締結 | × | × | 〇 |
自己発見の買主との直接取引 | × | 〇 | 〇 |
レインズへの登録 | 5日以内 | 7日以内 | 義務なし |
販売状況報告義務 | 1週間に 1回以上 | 2週間に 1回以上 | 報告義務 なし |
契約有効期間 | 最大 3か月 | 最大 3か月 | 規定なし |
※レインズ:公益法人(指定流通機構)が運営するコンピュータ・ネットワークシステム。登録されると、全国の不動産会社間で情報が共有されます。
自分はこう思いました
いろいろネットで調べてみて、自分の思ったことを書きます。
1.専属専任媒介契約と専任媒介契約に大きな違いはない
2.専任系(専属専任&専任)は、売買が成立すれば、媒介契約した不動産会社には、少なくとも売主(私達夫婦)からは確実に仲介手数料が入る。
3.一般媒介は、複数の不動産会社に販売活動をお願い(そうしないと売主側にメリットがない)するので、他の会社で、売主と買主との契約が決まってしまうと、仲介手数料が一銭も入らない。
自分が不動産業者だったら
「専任系(専属専任&専任)の媒介契約を締結してもらい、あわよくば「売主」と「買主」の両方から手数料をもらいたい。」と考えます。ネットを見ると、これを「両手」と言うそうです。一方、どちらか片方(専任系の場合、売主)からしか仲介手数料が入らないことを「片手」と言うそうです。
当然、不動産会社は専属専任か専任の媒介契約を望むそうです。私でもそうします。
専任系(専属専任&専任)の媒介契約
メリット
1.片手は確定(専任での場合、自己発見という例外もありますが、今回は考えません)で、うまくいけば、仲介手数料が両方から貰える「両手」を目指して、販売活動も熱心に行ってくれるでしょう。
2.レインズへの登録が義務。レインズは「指定流通機構」が運営するコンピュータ・ネットワークシステムで、登録されると全国の不動産会社間で情報が共有されます。
3.販売状況の報告義務があるので、状況を把握しやすいですし、窓口も必然的に一つになるので、混乱も少ない。
デメリット
1.契約した業者の質が悪い(会社もですが、営業マン個人の質も重要ですよね)となかなか売れない。会社を変更したくても3か月の契約期間があるので、その間は変更できない。
2.両手仲介を目指して、物件の値引きにつながる可能性も高い。販売物件の値段を下げても、仲介手数料が両方貰えれば、そちらの方が儲かる。買主は嬉しいが、売主は悲しい(損をする)。
3.両手仲介を目指して、「囲い込み」をする可能性がある。レインズへの登録義務があることは前述しましたが、それを見た他の業者からの連絡に「既に申し込みが入った」などと断り、仲介手数料の「両手」(売主と買主)を目指す。これは、売主側にとっては痛い機会損失となります。
一般媒介契約
メリット
1.複数業者との契約をして、競争させることが出来る。一社だけではなく、二社、三社、四社と不動産会社が多くなることで、買主が見つかる可能性が高くなる。
2.気にいらない業者はすぐに解約できる(契約期間なし)。
デメリット
1.複数業者が販売活動を行うため、他の業者が買主を見つけてきた場合、一銭にもならない。そのため、本腰を入れて活動しない可能性がある。
2.販売状況の報告義務がないので、活動状況が見えにくい(問い合わせすれば教えてくれるようです)。
3.レインズへの登録が任意(任意だが、登録する業者はいないだろうとのこと)。
まとめます
もう一度、媒介契約比較表を見ながらメリットとデメリットを大まかにまとめます。
専属専任 | 専 任 | 一 般 | |
複数の会社と契約締結 | × | × | 〇 |
自己発見の買主との直接取引 | × | 〇 | 〇 |
レインズへの登録 | 5日以内 | 7日以内 | 義務なし |
販売状況報告義務 | 1週間に 1回以上 | 2週間に 1回以上 | 報告義務 なし |
契約有効期間 | 最大 3か月 | 最大 3か月 | 規定なし |
専任系(専属専任&専任)の媒介契約のメリットとデメリット
メリット
1.売主からの販売手数料は確定なので、販売活動も熱心に行ってくれる。
2.レインズへの登録が義務で、全国の不動産会社間で情報が共有される。
3.販売状況の報告義務があるので、状況が把握しやすい。
デメリット
1.契約した業者の質が悪いとなかなか売れない(一社との契約なので)。
2.販売物件の値段が下げる可能性もある(両手が欲しいため)。
3.囲い込みをされ、機会損失の可能性がある。
一般媒介契約のメリットとデメリット
メリット
1.複数業者との契約をして、競争させることが出来る。
2.気にいらない業者はすぐに解約できる。
デメリット
1.複数業者が販売活動を行うため、本腰を入れて活動しない可能性がある。
2.販売状況の報告義務がないので、活動状況が見えにくい。
3.レインズへの登録(情報の共有)はされないだろう。
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専任系の媒介契約は、業者が本腰を入れて販売活動してくれそうだが、囲い込みの危険や販売価格の値下げになる可能性もある。
一般媒介契約は、「折角頑張って販売(営業)活動しても、他の業者に持っていかれたら、たまったもんじゃねえ。」と思う気持ちも理解できる。本腰入れずらいですよね。
うまくバランスとってる
専任系は、一社のみの契約の代わりに、レインズへの登録が義務で、他の不動産業者への周知が出来る。でも、両手が欲しいから、「囲い込み」も。
一般は、複数業者に頼める分、レインズの登録義務はない。複数に頼んでいるがゆえに、他の業者にとられた場合、一銭にもならいため(仲介手数料が成功報酬なので)、そもそもの販売活動に本腰を入れずらいシステム。
結局、専任系と一般のどちらがいいの
ネットを見てみると
専任系媒介・・・低価格帯やネックのある物件などは、販売活動に注力してくれる専任系がお薦め。窓口も一つで分かり易い。
一般媒介・・・築浅や駅近など人気のある物件(高価格帯、ブランド立地)は、買主も見つかりやすいため、競争原理がうまく働き、高い金額で販売できる可能性も。
とありました。
結論
専任媒介契約にしました。理由は
1.片手(売主からの仲介手数料)が確定しているため、販売活動を積極的にしてくれる。
2.窓口がひとつで分かり易い
3.「専属専任媒介」も「専任媒介」も私達にとっては大きな違いは少ないが、専任媒介の方が若干の自由度があるため(自己発見での直接取引くらいですが)。
4.ブランド立地とは思えないため
ブランド立地とは「青山」とか「広尾」とかの本当に都心のタワマンとか、同じ23区内でも自分たちとは異次元の場所なのかなと思ったこと。
不動産会社(営業の方)の印象や手数料も
※媒介してもらう不動産会社(3社)に実際に自宅に来てもらって、営業方針や印象及び仲介手数料を以下のブログ「【マンション売却について】依頼編」(冒頭に紹介したブログと同じです)にまとめてありますので、よろしかったらご覧ください。
以下のネットにあった情報も参考にしました
割合的にも、専任媒介契約が一番多いようです。特に私達の住む東京23区では、その差は顕著で
専任媒介・・・52.2%
一般媒介・・・25.9%
専属専任媒介・・・20.9%
という数字も見かけました。
また
「専任系」も「一般」も一長一短で、高く売れる理由は媒介契約とは無関係。専任媒介をおすすめしている一括査定サイトは、仲介業者をお客様としているサイトが多く、お客様である仲介業者は、最低でも片手手数料が受領できる専任媒介を好むので、専任媒介に誘導します。
ともありました。
ネットにある様々な意見を参考にさせていただいて、「専任媒介契約」にさせていただきました。契約書の取り交わしも10分くらいで終了しました。仮に良くない業者でも3か月は付き合いが必要ですが、数回会ってお話して、悪くない業者と判断しました。これで悪い業者だったら自分の見る目を恨むだけです。
物件によって、状況はいろいろと違うと思いますので、私達の選択も一つの参考にしていただければと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
お時間とご興味があれば、私の本業である「タイ移住」のブログもご覧ください。
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